スワニルダのバレエライフ blog

日々バレエに関わる中で思う事を、綴っています。時には辛口な表現もありますが、(特にバレエ関係者の人は少々傷付く覚悟を持って)お読み頂けると嬉しいです。

良いバレエ教室・指導者の見極め方 (保護者向け)③

  

バレエ経験が無い方でも
良いバレエ教室を見極められる
チェックポイントまとめ

 

第三章です。

①や②と合わせて是非ご覧ください。

 

 

 

4:スタジオの広さと人数

 

お教室の見学や体験に行ったら
以下の事に注意してスタジオを見渡してみましょう。

 

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天井が高く広々として空間に余裕があるか
(最低面積の目安は約 80m2。10m×8mなど。
気持ち良くヴァリエーションを一曲踊るには
最低13m×9mほど無いと難しいでしょう。
もちろん部屋の面積では無く、家具などを除いた
踊りに使える何もない空間の面積のことです。)


綺麗な長方形であるか
(舞台はほぼ長方形である。一番踊りやすい形)


鏡は全身がしっかり見え、壁ニ面以上に貼られているか
(自分の身体を確認する為の大切な道具。
鏡の繋ぎ目が歪んでいたり、汚れていないか?)

防犯対策は万全か

(ドアの鍵が開けっぱなしで
誰でも入って来れる状態ではないか)

 

床はバレエ専用フロアーか
(専用の床は、ジャンプなどの衝撃を抑えるために
スプリングが使用された特殊な構造になっています。
主催者に聞いてみてください。)

 

暖房・冷房完備であるか
 

 

 

続いて
人数とは、教室全体の生徒の人数と
1クラスあたり同時に何人受けているか
という点です。

 

 

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通常
バレエ教室で「全生徒数」を聞く事は
その教室・指導者がいくら稼いでいるか
つまり月収を聞くようなものですので
少々聞きづらいところがありますが・・・

 


あまりにも全生徒数が少ない場合は
最近開校したばかりの教室は別として
本格的なバレエでは無く
こじんまりと楽しくやるがコンセプト
のバレエ教室かもしれません。

 
もちろん、その方が気が楽でいいや
というのであれば、それで良いのですが



発表会も小規模になるため
開催に当たっては
一人あたりの費用が高くつく
舞台では無く、施設のリハーサル室などを
使用してこじんまりと行う
他の教室との合同発表会
という形になるかもしれません。
こちらも主宰者に聞いてみましょう。

 

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逆に
賑やかで良いのだが
1クラスに15人以上いるという場合
そこまで大きいスタジオで無い限り
のびのび大きく踊る事が出来ません。


人にぶつからないよう避(よ)けたりと
無意識に人に気を遣う事で、動きに変な癖がついたり
先生が見ていないところでサボる癖も付きやすいでしょう。

 


特に
この状況でアシスタントも付けず
指導者が1人で教えている場合は
ますます生徒一人一人を細かく
見てもらうことは出来ません

  

やはり1人1人しっかり見てもらうには
少人数制が理想ではあります。
(目安:7名~12名)

 

 

 

このように
わいわい大勢の仲間と楽しくクラスを受けたいのか
少人数でより細かく厳しく指導してほしいか
という基準でも、教室を選ぶことができます。

 

 

 

 

5:トゥシューズ履き始めの時期について

 

誰もが憧れるトゥシューズ
バレエと言ったらトゥシューズ
女の子に生まれたからには・・・・!

 


と、親までウキウキしてしまいますよね。

 

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ただトゥシューズ
しっかりとしたトレーニングのもと
正しい知識を持った、経験豊富な指導者
の監視下
で使用しないと、
大きな怪我をも招いてしまう
大変危険なものです。

 

 

「子供のころにバレエをやっていて
大人になってから趣味で再開し
バレエ教室を開きました!」
という大した経歴や知識の無い人や

 

「主人/親のお金でスタジオ作っちゃいました!」
という軽い気持ちでバレエ教室を始める人も
沢山います。


お遊びバレエでも良い。
という人もおられるでしょうが
トゥシューズは本当に危険なので注意が必要です。

 

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履き始めの時期に
バレエ歴や年齢は関係ありません。


何歳だろうと
きちんと準備が出来ていなければ
履くのを許可するべきではありません。

 

「うちの子はまだですか?
他のスタジオの同級生はもうとっくに履いています。
まだ時間がかかるようならそちらに移ります」と言ってくる
モンスターぺアレンツを満足させるために
子供の実力を無視してトゥシューズでの訓練を開始する指導者は
ド素人です。

 


例え素晴らしい甲の持ち主だったとしても
精神的にも肉体的にも未熟な10歳より以前
トゥシューズを履かせるのは
本来は危険な行為です。


変な癖や間違った筋肉が付けば
怪我にも繋がり、取り返しがつかなくなります。

 

-膝と甲がしっかり伸ばせる
-バーレッスンが丁寧にできている
-基礎の重要性を理解できる頭がある
-足首・ふくらはぎが十分に鍛えられている
-腹筋で身体を引き上げることが出来る

などの条件が
シューズできちんとクリアできていること。

 

小学校低学年が誰でもかれでも
みんなトゥシューズを履いているようなお教室は
注意した方が良いでしょう。

 

 

6:しつけや決まりごとがある

 

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前々章の①でも少しお話しましたが
見学に行った時は是非、
周りの生徒の様子を良く観察してみてください。

 

 

レッスン風景は
小学校低学年くらいまでですと
どこも似たような感じかもしれません。


まだどんぐりの背比べ状態なので
比較は難しいでしょう。

 

しかし
もう少しお姉さんになると
指導者のしつけ方次第
子供たちの態度や顔つき、
レッスンに取り組む姿勢が変わるため
踊りの質や技術的なレベルにも
教室によって大きく差が出てきます

 

 
-一人ひとりが集中し真剣に取り組んでいる
-友達同士や先生との関係など雰囲気が良い
-子供達は挨拶ができマナーや態度が良い
-生徒・先生共に、互いに丁寧な言葉遣いで接している
-レッスン着やお団子が綺麗
-レッスン場は安全で清潔感がある
-バレエの本やエクササイズの道具などが置いてある


これらの点に注意し、
指導者のしつけ管理
が行き届いているお教室かどうか
見極めましょう。

 
 

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また教室によって
様々なルールや規則が設けられているでしょう。

 

教室によっては
クラスごとにレオタードを色分けしたり
定期的にテストなどのイベントを設けています。

 
子供の向上心をかきたてるために
わざわざクラスごとに色の異なる
レオタードが指定されているこのシステム。

年齢ではなく
そのレベルに達した子・努力している子は
指導者の判断で
「上のクラスに上がれる=次のカラーのレオタードが着れる」
というわけですから、
生徒にとって良いモチベーションになるんですね。
 

 

一方定期テストは、
普段のクラスを改めて「試験形式」で審査
結果を数字にして生徒にフィードバックをすることで
緊張感を保ちやる気をアップさせる事ができます。


教室オリジナルの試験とか
課題曲をミニ発表会形式でスタジオ内で披露するとか
外部の検定試験を取り入れるなど、内容は様々です。

 

 

コンクールで賞を取ることだけを目的とした
踊りをする子供が増えてきている中
改めて基礎レッスンの大切さを
見直すことを目的としたこのような定期テスト
イベントとして大変良いアイディアと言えます。

 

教室ではどんなイベントやルールがあるのか
どんな教育方針かなど
一度指導者に訪ねてみると良いでしょう。 

 

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教室のレベルや特色は様々。
老舗国際コンクールでの受賞者を
多く輩出するような大変厳しい所もあれば、
髪の毛がボサボサで指導者にタメ口でも何も言わない
毎日がお遊戯会のような所もあります。

 

前者のような教室で真剣にバレエをやればやるほど
勉強の時間も少なくなるのは事実。


「将来はきちんと大学を卒業し
一般就職をしてほしい」
「留学をするほどお金が無いから
あんまり真剣にされても困る」

という考え、家庭の事情もあるでしょう。

 


まだ子供が小さいうちは
まずは親が求めるレベル・規模にあった
バレエ教室が見つかると良いですね。
その後本人が真剣にやりたいというのなら
お教室選びはますます大切になってきます。

 

 

 

 

 

今後のお教室選びの参考になれば嬉しいです。

 

 

それでは。