スワニルダのバレエライフ blog

日々バレエに関わる中で思う事を、綴っています。時には辛口な表現もありますが、(特にバレエ関係者の人は少々傷付く覚悟を持って)お読み頂けると嬉しいです。

日本のバレエ界の水準を上げる案を思いついた

これまで私のブログでは
「読んだ方の意識が少しでも変われば」
という願いを込めていろいろ綴ってきました。


ただ、言う割に
具体的な改善策を全然出していない・・・
ということにふと気が付きました。



提案を出したところで
「受け身」「待ちの状態」
であることに変わりはないのですが


今回は自分なりに考えた案を
お伝えしたいと思います。

 

f:id:balletblog:20180906180113j:plain

 

今回の私の案で改善できる事は

・バレエ界の「需要と供給」のバランスを整える
・全てのバレエ団員が社員となり給与制

 

といったところです。

 

その案とは・・・

f:id:balletblog:20180904182312j:plain

 

 

ジャーン!

 

「バレエ団」と名乗るための規制を厳しくする



です。
ていうか最低条件とか今までなかったのー??

 

まずこの意味から詳しく説明しますね。


日本には「○○バレエ団」と名乗る団体がいくつもありますが
英語にすると「バレエカンパニー」
つまり会社であって、プロの集団という意味ですよね。

しかし蓋を開けてみると
名前とは裏腹に
ダンサーに赤字を背負わせながら舞台を上演しているとか
給料もろくに払っていないといった
恐ろしい活動をしているところが多くいます。
それはプロの集団ではないだろということで


「バレエ団」と名乗るための規制をかけてはどうか?
というわけです。

 




条件は、


・団体自体が株式会社などの会社になっていること。
・ダンサー、スタッフ、全員が安定した給与をもらえる社員である事。
・社員にチケット負担をさせてはならない。
経理はバレエ関係者がやるな。

 

なんか普通の事を並べているだけのような・・(笑)

その他
活動を維持していけるだけの「年間公演数の規定」
などの事業計画もろもろはビジネスの専門家にお任せするとして・・・



このような条件をクリアする見込みのある団体だけが
「バレエ団」という看板を掲げて良い!とすると
その他大勢のバレエ団は
「バレエサークル」に改名するなど各自お好きに決めてくださいまし。

 

 

で、この
「バレエ団」の資格を厳しく管理
することで、バレエ団の数は絞られます。


審査を経て
例えば最終的に2つのバレエ団が勝ち残ったとします。
それぞれに
厳しいオーディションを勝ち抜いた
「お金が支払われる価値のあるダンサー達」
だけが所属をする事が出来
晴れて本当の意味で
プロとして生活ができるというわけです。


バイトをしたりしなくて済むので
バレエに集中できる環境が得られる
というのも素晴らしいと思います。



各バレエ団で40名のダンサーを抱えるとなると
立派な中小企業。まあまあの規模の組織ですよね。
(何度も言うけど全員社員ね)

付属のスクールを運営すれば
将来プロを目指す子供達にも良い影響を与えますし
就職に繋がるなら投資しても良い、と
親も安心してバレエを習わせる事が出来ます。

 

f:id:balletblog:20180910180817j:plain

 

先ほど
条件をクリアする見込みのある団体
と書きましたが
「2年以内に全ての条件を満たす事」
的な感じで猶予があると良いですね。


ひとまずはバレエ団数が絞られ
それぞれの質が上がり
客の分散を防ぐことができてからでないと
条件をクリアする事は難しいと思うので
実現には時間がかかるからです。


もちろん
バレエ団の数を絞ったからと言って
すぐにお客さんが来る
というわけではありません。
集客にはそれなりの戦略が必要です。

 

広告を打ったり
スポンサーをつけたり。
あとは
公演の内容自体の見直しも絶対必要。
一般の方が足を運びやすいよう
演目を工夫したり
豪華すぎない会館やセットを使用し
チケット代を抑えることで
気軽に見に行けるようにしたり。


だから
頭がバレエでカチコチな人
経営はやらない方が良いですよ。
振付やリハーサルに専念してください。


ビジネスとしてバレエ団を見れる人・動かせる人
そういう勉強をしてきた外部の人間が
経理として組織に絶対必要です。

 

f:id:balletblog:20180910183252p:plain

 

ここで一度
そもそもの問題に戻ります。

最初の方で
この案で改善できる事の1つに

・バレエ界の「需要と供給」のバランスを整える

を挙げていました。


日本のバレエ界における
「需要と供給のバランスが崩壊しすぎ問題」
に関しては、過去の記事にも書いています。


日本のバレエダンサーが食べていけない
原因の根本はここなんですよね。

 

 

需要と供給を分かりやすく説明すると
今の日本の現状は


バレエを見たい人の数 < バレエを踊りたい人の数

 

という感じですね。


バレエの公演にお金を払って見に行こうと考える一般客より
バレエ踊りたーい!という層の割合の方が
圧倒的に多いんですよね。
なのでダンサーはお金をもらえるどころか
赤字になってでも踊らなくてはならない
という悲しい現状があるわけです。



「バレエ団」の規制を厳しくすることで
まずバレエ団の数を絞って意識と質を上げ
所属できるダンサーの数も制限することで
質の良い公演を上演する事ができ
お客さんの分散も防げる。


そして
AカンパニーとBカンパニーは
ライバルでありながらも潰しあってはいけません。
互いに
日本のバレエ界に貢献するべく協力し合います。


Aカンパニーが上半期
1月にドン・キホーテ、3月にコッぺリア、5月にライモンダなら
Bカンパニーは
2月にジゼル、4月に白鳥、6月にラ・バヤデール
やるとかね。

普段都内が拠点のカンパニーも
毎年、札幌、大阪、福岡など
地方の会館を使ってツアーに回ったら良いと思います。

 

 


お客さんの取り合いじゃなくて、
どれだけ多くの方にバレエを知ってもらい
劇場に足を運んでいただけるか?
あわよくば
ラグビーみたいにブームを巻き起こしてみたり。
そんな風にバレエ界を盛り上げていけたらなって思います。


そして
ダンサー達が安定した給料をもらい
プライドを持って踊れるようになったら
これはもう革命ですね。


 

一見
極端、非現実的、ありえん
と思われるかもしれませんが
でも実際これくらい大きく何かを変えないと
何も変わらないと思いませんか?

 

実際海外では普通の事で
日本がおかしいだけなので・・・
だから無理ってことは無いと思います。
人々の意識が変わればね。


f:id:balletblog:20180910192733j:plain

 

あ、

ではバレエ団には入れなかった人はどうなるでしょうか?

 

 

今まで自分は「バレエ団」と呼ばれる所に所属していて
てっきり自分も「プロのバレエ団員」だと思って
バレエ団に良いように使われていた人たちも
やっと現実を見る事ができ

「一般就職しようか」とか「海外に挑戦しよう」
と気持ちを切り替える事が出来ると思います。

変なプライドは捨て、自分の実力を認め
次に進む事ができると思います。
どちらにも所属しない人はフリーランスとなる。


これにより
「供給(溢れていた踊りたい人の数)」の割合を下げ
分散していた収益が、その分2つのバレエ団に流れます。


日本のバレエ界の質・レベルが上がり
今までずっと中途半端で
なかなか覚悟が決められなかった人たちを救い
白黒つける事が出来ます。


f:id:balletblog:20180903174536j:plain

 

うーん
なかなか良い案?

あなたはどう思いますか?
何か案はありますか?


あったら是非お聞かせくださいね。

 

PVアクセスランキング にほんブログ村

 バレエ部門のランキングにも参加しています♪

 

 

それでは