スワニルダのバレエライフ blog

日々バレエに関わる中で思う事を、綴っています。時には辛口な表現もありますが、(特にバレエ関係者の人は少々傷付く覚悟を持って)お読み頂けると嬉しいです。

バレエを習う子供を持つ親へ

 
地元で良いバレエ教室が見つかり
素晴らしい指導者のもとで
我が子がレッスンを受けられたら
それはとてもラッキーなことです。
 
 

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ただ、
モンスターぺアレンツならぬ
指導者につっかかって口を出す親もいるそうです。
 
「うちの子はいつになったらトゥシューズを履けるんですか?」
「とにかく早くヴァリエーションを踊らせて欲しい」
「何故○○ちゃんの方が発表会で良い役なんですか」
「コンクールで入賞できないのは先生が悪いのでは」
「なんとか留学できるようにしてください」
「でないと辞めます」
など・・・
 

指導者が信用できないと
親にも、欲や不満が出てくるでしょう。

 
 
誰でも派手な方をうらやましく思います。
同じ年の他の子供より
自分の子供が劣っていると感じるのは
良い気持ちではありません。
 
または
自分が子供の頃にバレエをやっていて
その時成し遂げられなかった夢を
子供に託し、焦っているのかもしれません。
 
 
 
自分の子供がキラキラのチュチュを着て
楽しそうに踊っていたら
たとえつま先がぶらぶらで内またで
ポジションがめちゃくちゃで
ひどいトゥシューズの立ち方だったとしても
からしたらそんなことはどうでも良いですよね。
 
 
「うちの子はこんなに上手で頑張っているのに!」
と思うのは親として当然の事です。 
 

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でも
本当に子供の為を思う指導者なら
身体や脳が追い付いておらず
つまり準備ができていない時点で
無理に難しい事はさせません。
 
 
トゥシューズで立つには
強い軸、良く伸びた膝と甲
基礎の重要性を理解できる頭
身体を支え引き上げるのに必要な筋肉
 
これ以外にも、様々な条件や要素が必要で
これらはバレエをやった事の無い
(または少しかじった程度)
の人にはまず判断できない事です。
 
 
特に、10歳以下など
トゥシューズを早く履き始めることは
成長段階にある子供の骨や筋肉にとって
ものすごい負荷となり危険です。
ですから「早く履けば良い」
ということでは決して無く、むしろその逆です。
 
 
ご自分の子供が、準備が出来ているのか
そうでいないのか分からないのであれば
指導者を信じて任せるしかないでしょう。 
もちろんこれは
あなたの子供が通う教室の先生が
「良い指導者」であることが前提での話しです。
 
 
それぞれの年齢やレベルに見合った
レーニングを指導者が見極めているのであれば
いつかトゥシューズは履けるようになります。
いつか良い役をもらえる日が来ます。
ヴァリエーションがもらえないからと言って
別の教室に移動する前に
一度冷静になり指導者の話しを聞いてみてください。
 
 
素晴らしい指導者なら
親の機嫌を損ねないように
あれもこれも注文を受け入れるのではなく、
まず子供の現状を見極めたうえで
先生の考えをきちんと説明してくれるでしょう。
 
 

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そんなに本格的なものは求めていない
本人が楽しければいい
という場合もあるでしょう。
 
技術より、指導者の人としての良さ
教室の雰囲気や月謝の値段
ロケーションなどを重視する方も多いと思います。
 
もちろんこれらも
習い事には大切な要素です。  
しかしこれでは
別にバレエでなくても良いんじゃない?
となってしまいます。
 
お金も時間も費やすのですから
どうせやるなら、
バレエの正しい技術を身に付けさせたいものです。
 
 
親は、たとえバレエを知らなくても
今通っているバレエ教室が
本当に子供のためになる環境なのか
見極める責任はあります。
  
レッスンの回数が増えるたび
指導者と過ごす時間も多くなります。
良い指導者に巡り会えるかそうでないか
子供の人生が大きく変わることも十分あり得ます。
 
 
 
  
是非これらの点について改めて考え
必要であれば、時には子供や指導者と話しをし
理解を深めていただきたいと思います。
 
 
 それでは