スワニルダのバレエライフ blog

日々バレエに関わる中で思う事を、綴っています。時には辛口な表現もありますが、(特にバレエ関係者の人は少々傷付く覚悟を持って)お読み頂けると嬉しいです。

日本に多い「自称ダンサー・実はフリーター」①

前章では
バレエダンサーとして
自立して生活することの難しさ、
厳しい現実についてお話ししてきました。

 

 

 

一方で
毎月自立して生活できるだけの給料が出る
バレエ団に所属しているわけではないけど
毎日バレエ漬けの生活を送っている人、いますよね。

 

学生では無いけれど
就職しているわけでも無く
親のすねをかじりながら
バレエとバイトの日々を送る成人以上の人達

 

の事です。
日本にはすごく多いので
もう当たり前にすらなってきていて
むしろ居心地が良いかもしれません。

 


安定した給料がもらえる仕事には就かず
というか
バレエしかやってこなかったので
一般就職できるほどの学歴や常識も無く

 


かと言って
海外のバレエ団に入団する覚悟と実力も無いので
毎日地元のバレエ教室に通ってクラスを受け
ギャラはほぼ出ない外部の舞台に出演したり
飲食店などでバイトをしながら
シニア部門になってもコンクールに挑戦し続ける人。

結構います。

 

 

※私がこのブログで言うバレエ団とは
プロのダンサーが集まるカンパニーの事です。
毎月踊る事だけで安定した給料がもらえる団体の事です。
残念ながら「日本のバレエ団」はこれには含まれないでしょう。 

 

 

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売れないお笑い芸人やミュージシャンのように
「45歳でやっとブレーク!」
なんてことはバレエ界では絶対にあり得ないので

残念ですが
もう22歳にもなっても特にぱっとした経歴も無く
毎月安定した給料の出るバレエ団が決まっていないようなら

 

 

「ここまで頑張ってきたけど、
自分のバレエは趣味レベルかもしれない。
これからは、バレエは趣味として楽しみ
そろそろちゃんと働いて自立しよう!」

 

客観的に自分を見て、そろそろ現実を見てはいかがでしょうか?

 


親に甘えずきちんと就職して
レッスンは平日のアフター5や
週末の午前中には大人のクラスや
オープンクラスもありますし、
工夫すれば、働きながらでもバレエを続ける方法
いくらでもあります。

 
日中は社会人として立派に働き
趣味の時間に自分の稼いだお金で好きなだけ
バレエのレッスンを受けたって
誰も文句は言いません。
頑張れば、その教室の発表会や
自主的にコンクールに出場することだって可能です。


これのどこが嫌なのでしょうか?
恐らく変なプライドが邪魔をしているのですね。


毎朝10時にレッスンを受けると
なんとなくプロになった気分が味わえるのでしょう。

 

 

 
 
フリーターの定義を調べてみました。

「自由な時間を確保しようとして定職につかず、
アルバイトで生計を立てる人」
 だそうです。
 
 

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ここでいう「自由な時間」とは
バレエを踊れる時間の事。
つまり踊る時間や場所の確保のため
飲食店などでバイトを掛け持ちし
なんとかバレエを続けているわけですね。 
 

日本の自称「ダンサー」は
こういった事実であることがほとんどでしょう。


 

 

確かに大人になってもこのような生活ができるのは
ある程度実家に余裕がある人たちであって、
実家暮らしか、あるいはアパートの家賃は
親に出してもらっていることでしょう。
お嬢様タイプですね。

  

お金の心配はいらないのでしょうが
残念ながら、二十歳を過ぎても
周りに甘やかされるこの環境では

いつになっても自立できません


 

 

 

 

西洋の歴史ある文化・芸術であり
華やかなイメージのあるバレエなのに
日本では
【自称バレエダンサー=大体フリーター】
なんて、本当に悲しいです。

 

私はとにかくこの現実が嫌で
これがブログを書く
最大のモチベーションになっています。笑

 

 

バレエを逃げ道にしないでほしい。
きちんとし仕事に就かず自立できない理由が
「バレエ」である事が悲しいです。

 


「私は頑張っているから働かなくても大丈夫

これはバレエに甘え、現実の見えていない
究極のフリーターの考え方だと思っています。

 


バレエでお金が稼げない事
自由に踊りたいから就職出来ないこと
だからバイトで繋ぐ毎日
親も応援してくれてるし別にいいじゃん


これは日本のバレエ界にいるともはや常識かもしれません。

大したお金はもおらっていないので責任感は無いし
ぬくぬくバレエをやっている人しか周りにいないので
居心地が良いとさえ感じます。


しかし
近所のおばちゃんや親戚のおじちゃんから見ると
「あの子まだバレエやっているのね。就職とかしないのかしら。」


と思われている事は間違いないでしょう。

 

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余裕のある家庭の親や
使い勝手の良いアシスタントを手放したくない指導者は


「もう25歳だし、そろそろバレエは厳しいんじゃない?
もうお金の援助は出来ないよ。今なら就職も間に合うよ」

「来年までにカンパニーが決まらなければ次を考えなさい。」

なんて言ってくれないのでしょう。

 

だから
特に周りからのプレッシャーを感じることも無いし
何より本人の硬い意思も無い

 


周りに
バレエを真剣に仕事にしたい人

がいない環境では
なかなか厳しいかもしれません。



私の周りには素晴らしいダンサーが多く
当時十代後半だった私はどんなに焦らされた事か・・・
早くカンパニーを見つけなきゃ!と、とにかくレッスンし
次々に海外へ出ていくみんなに負けていられないと
オーディションに励んだ日々でした。


でも今考えると
とても幸せな環境だったんですね。
周りに頑張っている人がいたことで私も頑張れました。

幸い親も先生も厳しく
いつも私のお尻をひっぱたいていました(笑)

 

 

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バレエを本気で頑張れる人は
現実を見て自分と向き合えるので
ある一定の所まで頑張っても芽が出なければ
意外とあっさりバレエを趣味にして
立派に就職したりします。
頑張れるところまで頑張ったので
くいは無いからです。

 

 

しかし多くは不完全燃焼なのか
いつまでも学生のように夢を追い続けたいのか
就職もせず、給料もろくにもらえないバレエを続けています。

 

これって

 バレエを自分の甘えに利用しているだけ
だと思うんです。

 

あなたはどうでしょうか?

「わ~○○さん、もう26歳にもなってろくな仕事もせず
未だバレエのコンクールや地元の舞台に出てて頑張ってるね!」
と思い、憧れるでしょうか?


 

 


お金はもらえないけど・・・
バレエを踊る場所があるだけで嬉しい!
バレエ楽しい!!毎日踊っていたい!


私お金のために踊ってるんじゃないもん!

 


THE 素人の考え方です。

 

 

しかしそういう人ほどSNS
「私はバレリーナです」感を
アピールした投稿をしているので
見るといつも笑ってしまいます。

 

 

 

プロだって
みんなもちろんバレエが大好きで踊っています。
好きでないと出来ない仕事であるのは確かです。


しかし生活かかってるんです。
頑張っている自分が好き
バレエ大好き
キラキラした舞台でしか踊りたくない
本格的なコンテとか無理
ではこの世界では生き残れません。


海外には、踊ることで家族を養っている人も沢山います。
親のすねをかじってぬくぬくとバレエなんて出来ません。
そういう真剣な人しかバレエをやっていなくて
プライドを持って、生きるため、お金を稼ぐために踊っています。

 

自分の踊りは価値のあるものだと信じているし
実際に周りもそれを評価している。
「私の踊りが見たきゃチケット買って下さい」と考える。
踊る事が仕事だから。


 

 

 

あなたはどうでしょうか?

 

 

 

 


ここで次章
【日本に多い「自称ダンサー・実はフリーター」②】
へ続きます。

 

お時間があれば是非お読みくださいね。

 

 

 

 

 

そして

 

 

 

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また、このブログを始めてから
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加えて
経験者からの意見を聞く事で
また違う視点が見つかったり
気持ちが軽くなったりします。
そんなお手伝いができたらいいなと始めました。


どうぞお気軽に。
お待ちしています。

 

 

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