スワニルダのバレエライフ blog

日々バレエに関わる中で思う事を、綴っています。時には辛口な表現もありますが、(特にバレエ関係者の人は少々傷付く覚悟を持って)お読み頂けると嬉しいです。

バレエ芸人の松浦さんが批判されている件について

私、以前から松浦さんの動画は拝見しておりました。
なかなか的を得ていて面白いですよね。


芸人としても新しいし、
バレエ界からの目線から見ても新しい。
むしろこういうのをパイオニアっていうのだと思います。
と言うとちょっと大げさかもしれないけれど、
人が今までやってこなかった事をするから叩かれれるわけで
本人もそれを分かってやっているのだから
その覚悟も素晴らしいと思います。



松浦さんの動画のコメントなんかを見ていると
バレエをあまり知らない一般の方もいらっしゃって
日々バレエを広めるために頑張っているのだなと感心しています。



前にこのブログでもお話ししていますが
バレエ界ってどこかいじりづらく、だからメディアにも取り上げられない。
だから話題にもならないし、関係者以外なかなか舞台を見に行こうと思わない。

松浦さん以外にも、多くのダンサーやバレエ関係者が
バレエを多くの人に知ってもらおうとYoutuberとして活躍しています。


バレエ関係者にしか分からない用語を並べて何か正論を言ってるよりも
面白おかしく、多少バラエティの要素を含まないと
一般には浸透しないのだなと、しみじみ感じてしまいますね。


だから松浦さんの活動は、一視聴者として応援しておりました。
この注目されたタイミングで出版・・・すごい。

 

 

 

 

 

さて、今回話題になっていたのは
松浦さんが行った講習会に対して
「芸人なのにバレエを教えるな」などという批判があったそうで。

 

それに対する私の意見はシンプル。

①受けたい人がそのお金をどう使おうとその人の勝手


②そんな事言ったら日本のバレエの先生なんてほとんど偽物



松浦さんに教える資格が無いのだとしたら
日本のバレエ教室のほとんどが
早急に教室をたたまないといけなくなります。
だってプロとして踊ったことがないのに
一丁前にお教室持っている人なんて珍しくとも何ともありません。
資格なんてなくても誰でもお教室が開けるんです。

「どういう意味?」という方は
私の過去の関連記事も是非読んでみてください。

バレエを知らない指導者、バレエしか知らない指導者 - スワニルダのバレエライフ blog

良いバレエ教室・指導者の見極め方 (保護者向け)① - スワニルダのバレエライフ blog

 

 

 

 

f:id:balletblog:20180910180817j:plain

 

問題となった講習会の雰囲気も見せて頂きましたが
どう見ても
松浦さんのファン、バレエが大好き、楽しく身体を動かしたい!
という人の集まりではないですか。
プロ育成コースを唄っているわけでも、何かの詐欺とかでもない。
Youtuberがバレエ界を盛り上げるために行った
イベント・企画にしか見えないのですが。

先ほど述べた、理由①と重複しますが
受けたくない人は受けなきゃいいだけのこと。そうですよね。

 

 


アンチコメントをした人というのは
成功している松浦さんを見て悔しかったのだと思います。
自分にはそんな知名度も集客力もない。
それを認めた上でのひがみコメントでしょう。

 

あとは、
「高貴なバレエのイメージを崩しやがって」
と思った人もいるかもしれませんが
それはヨーロッパやロシアのお話しかと。。。

公務員として国の伝統芸術を守り
安定した給与を得て生活している海外のバレエダンサー達と
赤字になりながらも「バレエ団所属」にしがみつく日本の自称ダンサー達とは
バレエの質・レベルがまるで違うんですよ。



参考記事

日本に多い「自称ダンサー・実はフリーター」① - スワニルダのバレエライフ blog

ギャラが支払われない舞台に出たがる日本人 - スワニルダのバレエライフ blog

 

 

だから、松浦さんみたいに発信する力のある人が
日本のバレエ界には必要だと思っています。


自分達からガンガン宣伝するなんて下品だ、
と思って受け身でいる限り
日本のバレエ界は変わらないと思います。

 

f:id:balletblog:20180912215357j:plain

 

では最後に、今回一番言いたかったことを書きますね。



松浦さんの踊りのレベルが
たとえ日本のバレエ団に入れるレベルで無かったとしても

どっかのプリンシパルより人呼べるでしょ。

(とうとう核心に触れてしまった感)

 



そこで
松浦さん主役でドンキ全幕なんてどうでしょうか?


これに賛成しないバレエ関係者は関わらなきゃいいだけですから
誰にも迷惑かけません。
そういう人は見に来なくて全然良くて
経済を回すためにも、対象は一般客です。

ターンアウト?ポジション?そんな事は良く分からないけど
とにかく松浦さんを見に行きたい!この人面白いよね!
という一般のお客様が多ければ、たちまち席は埋まり

一緒に出演するコールドのダンサーにも
チケット負担させることなく出演料が支払えるのではないでしょうか?

バレエなんて見たことない!といった一般のお客様にとっては
本格的すぎるバレエよりも
少し敷居が低くて見に行きやすい
ストーリー性があって普通に娯楽として楽しめる
そんな、もっと気軽に見に行ける
バレエの方が需要があると思いませんか?

 

バレエはお芝居でもありますから
特にドンキなんかだと、少し吉本ならではのアレンジを加えて
キトリにもコメディの要素を取り入れることが出来るかもしれません。
面白い部分と、シリアスな場面を演じ分けることが出来
もちろんコールドさんも頑張ってバレエの技術もしっかり見せる。
このようなメリハリがあればお客さんも寝ないでしょう・・・



「綺麗だった」「感動した」
(技術的な事や話の内容は良く分からないけど・・・)
ではなく、

一般の方に
「素直に面白かった!!!」っ言ってもらえたら
きっと口コミも広がると思います。

 

f:id:balletblog:20200608191329j:plain



残念ながら
ヨーロッパのバレエの真似事をしても日本では上手くいきません。
何故なら、文化も教育も歴史も違うからです。

バレエの敷居をいくら高く見せたところで
蓋を開けてみれば客が入っていない
ダンサーは赤字、なのだから
見栄を張っている場合ではありませんよ。
国内のバレエ団ディレクターさんがた!

新しいことに挑戦すると
今回の松浦さんのようにたたかれるでしょう。

でも、より一般にバレエを広め
出演する全てのダンサーに、チケット負担無く
安定した給料を支払うことを優先に考えたら
きっとすべき行動は変わってくるかと。

 

 

 

 

PVアクセスランキング にほんブログ村

 

実はわたしはむしろ
コロナの今、大人数講習会やっちゃう?
とそっちの方が気になりましたが。。。

 

 

 

以上私の感想でした。

 

それでは。